やさしい生活

生きてるだけでえらい時代、自分にやさしく家計にやさしく

子どもたちにとっての小1の壁

小1の壁」というと、子どもが小学校に通い始めたときに、保育園時代にはできていた仕事と子育ての両立が難しくなるという親目線の言葉です。学童に入れないとか、保育園よりも預けられる時間が短い、そもそも学童に子どもが行きたがらないなど…あげればきりがないですね。わたしは3人子持ちですが、今は長女が中学生、長男と次女が小学生です。今回は、我が子を見ていて、小学校入学後には子どもたちにとっても「小1の壁」があるようだと感じたことを書きます。(次女は現役小学1年生!)

 

「保育園の方が楽しい、だってずっと遊んでたもん」

小学校入学後、我が子は3人ともこう訴えました。親としても、そりゃそうでしょうねと思うわけですが、子どもたちにとっては、それはもう急激な生活の変化です。保育園の日課は、遊び⇒給食⇒昼寝⇒遊び⇒お迎えとなっておりますので、小学校の1時間目から5時間目まで勉強するなんて、本人たちにとってはとんでもない状況なのです。入学後、最初の1週間は午前中のみの日課で、「学校探検」や「自己紹介」など、ちょっと楽しそうな内容が含まれています。でも、1か月もすると自分たちの置かれた状況に気が付き始めます。「学校ぜんぜん楽しくない」「保育園の方が楽しい、だってずっと遊んでたもん」と訴え始めるのです。

保育園の卒園が近づいてくると、「早く小学校行きたい!だって保育園はお昼寝あるもん!〇〇は眠たくないもん!」と小学校への希望に満ちていた次女も、やはり、1か月ほどで同じセリフを口にすることになるのです。

学校行かない!と言われ焦る母

「保育園の方がいい」発言をほほえましく見守っていたわたしも、「学校行かない!」発言が出てくると焦り始めます。

〇〇があるから行きたくない!

小学生の不登校の理由として「勉強がわからない」は、多くの割合を占めるそうです。学年が進むにつれ、わからない部分が積み重なっていくと、どんどん授業が面白くなくなっていきますよね。書字が苦手な長男は、「書写があるから行きたくない」と訴えました。保育園時代、嫌がって字を書く練習に取り組まなかった長男。お手本の字を見て写すことが苦手なようで、授業時間内に課題が終わらず…休み時間をつぶしても終わらず…ということが起きていたようです。ある朝「学校行かない」宣言をしたため、担任の先生に「書写が嫌だそうで…」と電話で状況を伝えると、すぐに察してくれました。「書写の時間は別室でもいいし、遅刻でもいいからおいで」と言ってくれ、その日はわたしも時間休だけとって一緒に登校しました。それ以降、しばらく別室対応をしてもらっていた時期があります。本人の努力もあって、書字への苦手感は減りましたが、漢字を覚えて書くことは今でも苦手です。今思うと、このときに長男が「学校行きたくない」と主張したことがきっかけで、早い段階で苦手な学習への対策をとれたのでよかったと思っています。

ランドセル重いから行きたくない!

これは、長男と次女の発言です。長女が小1の頃は、まだ1人1台のパソコンの持ち帰りがなく、その分まだ軽かったのです。現在は、小1から毎日パソコンを持ち帰ってきます。使わない教科書を学校に置いてくる気の利いた子はいいのですが、全部持ち帰ってきたりするとランドセルはずっしり重くなります。男の子あるあるで、時間割の準備が面倒だから全部ランドセルに入れっぱなしというパターンはよく聞きます。休み明けはシューズや体操服などの手荷物が増えるため、この発言が出るのはだいたい月曜日。月曜日に水泳が重なったりすると、水泳バッグもプラスされるため最悪です。こんなときは上の子を頼ります。「長男(次女)のバッグ、下駄箱まで持ってあげて」と懇願します。日ごろから、長女(長男)がいないと我が家は成り立たないわ…とつぶやいたり、下の子より多めにお菓子を与えるなどして味方を増やしておくことが肝心です。長女には、長男が学校でトラブルを起こしていないかなども、よく偵察してもらっていました。

雨だから行きたくない!

これは3人とも言います。特に長女は、雨の天気予報を見ると、前日から「あ~、明日は絶対濡れる、帰りに晴れてもどうせ靴がぬれてたら気持ち悪いんだよね」などと言って、テンションが下がります。一度、見かねて車で送っていったことがあるのですが、長女よりずっと小さい低学年の子たちが歩いて登校しているのを見て、甘やかしているように感じ後悔しました。靴が濡れる件については、長靴を活用すればいいのですが、履く頻度が少ないためか、いざというときにはサイズアウトしていたりと、上手く管理できていない我が家です。梅雨時期は、素足にマリンシューズを履かせて登校させるのもいいかもしれません。できるだけ送迎はしないようにしています。

学校行きたくない!と言えるのも成長のうち?

学校に行きたくない理由がはっきりしていれば、対応もしやすいですが、言葉にできないタイプの子もいます。低学年のころは、長女がそのようなタイプでした。小4あたりから、自分の気持ちを言葉にするようになり、学校で起きた不満な出来事なども詳しく語るようになりました。朝から「学校行かない!」と主張されると、出勤時間がせまっているときは焦るものですが、自分の気持ちを主張できるのも成長の一つかもしれません。理由をきいて、解決できることもあればできないこともあります。本人でさえ、行きたくない理由がわかならいときもあります。ですから、こちらもその時できることを本気で伝えるしかありません。「お母さんは午前中はお仕事で約束があるから、今日は遅刻できないの。でも、〇時すぎたらお迎え行ける。どうしてもきついときは、先生にこのお手紙を見せて連絡してもらううんだよ」と、メモを持たせて登校させたこともあります。そんな日は出勤しても気になってしかたないのですが、案外、学校からの連絡はないまま、本人は別のことに気をとられて1日を過ごしていたりします。

 

子育て中は、1つ1つの対応がそれでよかったのかと模索ばかりです。日曜の夜は「明日も休みだったらいいのに」と、親子でつぶやいている我が家です。